がんのスクリーニング検査:CTC検査。腫瘍マーカーよりも正確!

腫瘍マーカーよりも正確!ガンの検査:CTC

血液内を循環するがん細胞CTCは初期のがん部位から遊離したもので、血流に栄養や酸素を求めて血管内へ浸潤し、血液中を循環します。これが他の器官に移動し、そこで成長し始めると転移になります。なので転移のリスク管理としてCTCのモニタリングはとても重要です。

CTC検査の目的

・スクリーニングとして癌になる可能性を知る
・画像診断では認めない早期の段階で、再発・転移の可能性を確認する
・自分の癌に効果が期待される抗癌剤・分子標的薬・天然成分やサプリメントを幅広く知る

どんな方におすすめの検査ですか?

① がん手術後の経過観察中で、画像診断で転移を認めない早期の段階で、再発と転移の可能性があるかを確認したい
② 現在がん治療中であるが、自分のがんに効果が期待される抗がん剤、分子標的薬、天然成分やサプリメントを幅広く知りたい
③ 家族にがんが多く、スクリーニングとしてがんになる可能性を知りたい

腫瘍マーカーはお勧めしない!

人間ドックでオプションで腫瘍マーカーの検査を勧められたりしますが、陽性だとしてもガンとは関連のないことが多く、逆に余計な検査を増やすだけになりかねないです。なので、腫瘍マーカー検査はお勧めしません。また、ガンの治療後に再発があるかどうかを調べるために腫瘍マーカーが利用されたりしますが、鋭敏さには欠けます。

CTC検査について

  • 血液を 約20cc 取るだけで検査可能です。
  • 画像診断でがんの存在を認めない 早期の段階で、がんの再発・転移の可能性を知る事ができます。
  • 自分のがんに 効果の期待できる抗がん剤、分子標的薬、天然成分やサプリメントを知る 事ができます。

CTC検査で個々のがんの性質を把握する

がんは性質により抗がん剤の効果や副作用など異なりますので、がんの原因である遺伝子解析が大事になります。CTC検査では、がんの原因となっている遺伝子を検査し、がん治療に役立てます。増殖に対しては転移、血管新生、増殖シグナル経路などの因子を、不死に対しては自滅(アポトーシス)シグナルにかかわる因子を分析します。ほとんどのがん患者さまが、転移浸潤・血管新生・増殖シグナル・自滅シグナルなどの部分で、多くの障害を受けています。抗がん剤や分子標的薬があまり効かず、増殖を止められず、自滅できないなどの問題を、検査結果から読み解くことも可能です。

「腫瘍が無いのか⁉」それとも「がんが無いのか⁉」

腫瘍が無いとは、US, X-RAY, CT, MRI, PET/CT, マンモグラフィー、画像検査で活動中の腫瘍がみつからず、全ての血液抗原マーカーが陰性であることを言います。外科手術後の腫瘍を除去した後の状態は根治であり、腫瘍は存在しておらずこの様な状態を、ほとんどの場合“がんが無い”と言われます。それでは、これですべて終了でしょうか?
実は、この状態でも、転移のもとともなる、血中を循環するCTC細胞が他の部位に着床し、結果として再発・転移を繰り返す可能性があります。

*この検査によって、100%の解析を保証するものではありません。

ガンのスクリーニング検査として、オンコカウント検査

オンコカウント検査

血液中のCTCの細胞の数をカウントすることで、身体のなかにガンの元がいるかどうか、より正確に把握できます。
また、がん治療後のCTCのフォロー検査として有用です。循環腫瘍細胞の存在の有無と、その濃度についてのみ情報を提供しています。 再発を早期に検出し、治療が効果を出しているか検査しフォローアップの為にも有用です。

ガンの遺伝子状態まで含めた詳細な検査:オンコトレース検査

循環腫瘍細胞(CTC)の数とマーカーの発現を調べます。予防、早期発見としてのスクリーニング検査として使用するほか、転移と再発のリスク管理としてのフォローアップ検査として使用します。

単なるがん細胞の数値だけではなく、幹細胞化しているがんの危険度が判明する検査です。

  • 予後のフォローアップ、術後の治療効果判定を目的として行う検査です。
  • 手術で無くなったがんの転移・再発の原因となる幹細胞の有無、濃度(単位体積当たりの個数)を調べます。
  • 幹細胞の活動状況が明確に分かる。
  • 循環腫瘍細胞の数と原発巣マーカー、幹細胞性の発現を見るので、転移と再発のリスクの可能性が分かります。

オンコノミックス プラス検査(ONCONOMICS PLUS)

血中循環腫瘍細胞の分離と同定、がん遺伝子の発現の検査および抗がん剤、ホルモン療法、モノクローン抗体、天然栄養成分がガンに効果があるのかを調べることが出来ます。個人個人のCTCを培養し、約50種の抗がん剤、約65種の分子標的薬/小分子薬、約50種の天然成分、温熱療法などが効果があるかどうかを調べることができます。

  • 循環腫瘍細胞の有無と濃度(数)、フェノタイピング・幹細胞発現・原発巣マーカー、抗がん剤感受性・分子標的薬感受性、遺伝子発現、天然成分感受性を調べます。
  • 感受性:患者様が独自に使う天然成分の幹細胞への効果が2種類まで検証可能です。
  • 抗がん剤を好まない方は、世界中にあるどの天然成分が効果があるか検証できます。

検査費用

基本検査費用は、診療料金: 点滴療法, 水素療法, その他をご参照ください。

CTC検査に要する期間:約3~4週間

がんで死なない最強の方法:水上治著

CTC検査の詳細はこちらの著書をご参照ください。

CTC検査に関する質問

質問①:微量でも検出されれば、どこかに癌が存在しているということですか?

答え:CTC検査ではどこにあるかは分かりません

質問②:検査結果の値によって、どれくらい癌が進行しているのか、どれくらいの未来に癌を発症する可能性があるのか等がわかるのですか?

答え:値がある程度以上だと、腫瘍が身体の中に形成されていて進行していると考えられます。どのくらい未来にガンを発症する可能性という事は分かりませんが、CTCで陽性で、5以下であれば、自然療法などの対策をして、増加していないか半年後に経過観察、5以上なら何処かにガンが形成されているか精密検査を受けることをお勧めします。

また、CTD0ではないが5未満で、微量でCTC陽性の場合の対策として、高濃度ビタミンC点滴もお勧めです。高濃度ビタミンC点滴治療を行って、検査では見つからないような段階のガンをやっつけられる可能性があります。

高濃度ビタミンC点滴

質問③:どこにある癌なのかは、結局画像診断でしかわからないのですか?

答え:CTCで数値が高ければどこに腫瘍があるかは追加の検査が必要です。

質問④:腫瘍マーカーはお勧めしないとありますが、とてもCTC検査の費用は出せません。そういった人のがん検診はすべての臓器の画像診断を受けるしかないのですか?

答え:すべての臓器の画像診断を受けても早期のがんは見つけられません。早期発見よりもがんにならない生き方をお勧めします。以下のコラムも参考にしてください。

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。