ビタミンDについて
- 脂溶性ビタミン D,A,K,E
- ビタミンDはカルシウムのバランスを整えるのを手伝ったり、骨の健康を保つのに働いています。
- 免疫力アップ、様々な病気から守ってくれる大事な栄養素
赤ちゃんのビタミンD不足が増えている。
75%が不足、50%が欠乏状態だったという日本外来小児科学会の報告あり。
赤ちゃんのビタミンD不足による骨の発達不足を防ぐためにも妊娠中からビタミンDを補いましょう。
赤ちゃんのビタミンD不足でおこるくる病
くる病とは、子どもに見られる骨の発達異常で、ビタミンDの欠乏が主な原因です。この病気は、骨の石灰化(カルシウムやリンによる硬化)が不十分になることによって、骨が柔らかくなり、変形を引き起こします。くる病で骨が変形してしまい、まっすぐに立てないという状態になります。また、成長が遅れたり、筋力の低下、頭の骨が軟らかくなって変形したり、歯の育ちが悪くなったりもします。立ち上がりや歩行の遅れなど発達にも悪影響がでます。
ビタミンD不足の原因
- 日光浴不足:紫外線にあたるとビタミンDが生成される。
- 栄養不足:ビタミンDの元になる食事からの栄養が不足しているか、腸からの吸収がうまく行っていない。
- 肝機能異常:肝機能がわるく、胆汁うっ滞などで、ビタミンDの吸収がうまくいかない。
- 腎機能障害:腎機能が悪い場合もビタミンDの吸収がわるくなる。
くる病の発症は10万人あたり1.1人
2004年の調査では、10万人あたり、全国の平均では1.1人でした。でもこれはくる病と診断された数であり、骨の丈夫さに関して、病気にまでなってしまったという場合です。
母乳栄養児のビタミンD欠乏症
母乳のビタミンD含有量は少ないのが実情です。0ヶ月から11ヶ月の乳児には、5μg(200IU)/日のビタミンD摂取が推奨されています。母乳中のビタミンD濃度は、0.3μg/100gで、多くの赤ちゃんがビタミンD欠乏であるというデータもあります。ビタミンDの指標として、25OHビタミンDという検査データがあります。ビタミン20ng/ml以上が正常なビタミンD濃度の目安ですが、母乳栄養児の6ヶ月の赤ちゃんでほとんどの赤ちゃんが20未満だったというデータもあります。2008年5月に『The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism』に掲載された研究「Craniotabes in Normal Newborns: The Earliest Sign of Subclinical Vitamin D Deficiency」では、母乳栄養児と人工栄養児のビタミンD血中濃度の比較が行われました。人工栄養児でもビタミンD不足のケースもありましたが、母乳栄養児の方が圧倒的に少なかったです。
アメリカ小児科学会推奨
アメリカ小児科学会は、全ての母乳栄養児にビタミンDを補充しようとガイドラインで勧めています。10μg(400IU)のビタミンD補充が推奨されています。
赤ちゃんへのサプリメント補充
赤ちゃんにビタミンDをあげる場合、出来るだけ添加物などの含まれていない物を選ぶことをお勧めします。
妊娠中、授乳期にお母さんもビタミンD補充をしましょう!
女性の多くがビタミンD不足なので、是非ビタミンD補充をしていきましょう。
くる病にならなくても、骨だけで無く大切なビタミンD
特に免疫力アップに関係あり。他にも、アトピーやアレルギー、自閉症とビタミンD不足が関係しているという報告有り。
- 免疫力アップの効果やガンや糖尿病、自閉症に効果的という報告あり
- ウィルス感染対策:東京慈恵会医科大学准教授・臨床研究開発室室長の浦島充佳氏によって、ビタミンDがインフルエンザなどの感染症の予防や、アトピー性皮膚炎の改善などに有効に作用すると報告されている。
- コロナウイルスに血中ビタミンD濃度が30ng/ml以上の方はほとんど感染せず、さらに死亡率も低く、重症化を防ぐ可能性がある。
- 外科手術後の感染症リスクを下げる
- ビタミンDが高い方がアレルギーリスクが低くなる。
- ビタミンDが不足すると小腸の絨毛が短くなってしまう