めまいを治しましょう!

めまいとは?

めまいは急に起こったり、長く続くと生活に支障が出て不安になる 困った症状です。めまいの症状に、 頭痛やしびれを伴う場合には、脳の病気ですぐに処置が必要なこともあるので、病院での検査をお勧めします。慢性的なめまい やめまいを繰り返す時は毎日の生活に原因が潜んでいることがあります。

めまいについて知ろう!

めまいは突然おこり、不安を感じる代表的な症状です。「グルグル回る」「ふわふわ浮く」「立ちくらみのように一瞬クラッとする」など、感じ方はさまざまですが、これは体がバランスを保てなくなっているサインです。この記事では、めまいの種類、原因、ケアの方法、寝具のポイントまでをわかりやすく紹介します。

1.めまいの種類とその原因

めまいは、耳や脳に問題があると起こってきます。主なめまいは以下の様な物です。

● 回転性めまい(グルグル回る)

もっとも典型的なのが三半規管のトラブルです。部屋や自分が回転するように感じる強いめまいで、代表的な原因は「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」です。耳石が本来の場所からはがれ落ち、三半規管の中に入りこんでしまうことが原因です。

● 浮動性めまい(フワフワ・揺れる)

体がふわふわする、地に足がつかないように感じるめまい。自律神経の乱れ、睡眠不足、ストレス、血流低下が深く関わります。

● 立ちくらみ(クラッとするめまい)

立ち上がった瞬間などに血圧が急に下がる「起立性低血圧」や脱水、貧血が原因で起こります。

2.めまいの原因になる代表的な病気

  • 良性発作性頭位めまい症(BPPV):耳石のずれで起こる最も多いタイプ。
  • メニエール病:内耳の内リンパ液が増えることで発症。耳鳴り・難聴を伴う。
  • 前庭神経炎:強い回転性めまいが突然起こる病気。多くはヘルペスウイルスの再活性化による前庭神経の炎症が関係すると考えられています。
  • 起立性低血圧:立ち上がった際の血圧低下。
  • 自律神経失調症:ストレス・睡眠不足・ホルモン変動などが背景にある。
  • 血圧の変動や脳の病気:脳梗塞など重大な病気が隠れていることもあります。

● 前庭神経炎とヘルペスウイルスの関係

前庭神経炎は「風邪のあと」に起こることが多く、ウイルス感染がきっかけと考えられてきました。最近は、体内に潜んでいたヘルペスウイルスがストレスや疲労で再活性化し、前庭神経に炎症を起こすという説が有力です。これにより、突然の激しいめまいが数日続くことがあります。

● メニエール病と呼吸法

メニエール病はストレスの影響を強く受けます。自律神経のバランスの崩れが影響します。副交感神経優位の場合も交感神経が優位の場合も起こりえます。自律神経を整えることが大切です。

3.自宅でできる「耳石戻し体操」

良性発作性頭位めまい症に効果のあるめまいの体操は、耳石を元の場所に戻す体操です。正しく行うと改善が期待できます。

  1. 布団に横たわって、頭のみ、または身体ごと右を向いて20数える。
  2. 仰向けになって20数える。
  3. 頭のみ、または身体ごと左を向いて20数える。
  4. 仰向けになって20数える。

1~4を一セット、朝と夕5セットずつ行う。動きは必ずゆっくりと行う。早くうごくと効果がない。体操でめまいがひどくなったりするのでめまい止めの薬も併用する。

※強い吐き気や痛みがある場合は中止してください。

※まくらの高さに注意しましょう:体操をするときには低めの枕(高さ3~4cm)かバスタオルなどをたたんで高さ3~4cmにする。

4.寝るときの注意。

睡眠時には、上半身を高くして眠ると再発防止ができる。枕にバスタオルやクッション、座布団などをくわえて角度がつくようにしてみるとよい。

5.めまいを繰り返さないための生活改善

めまいは耳だけの問題ではなく、体全体のバランスの乱れが原因となります。生活習慣を整えると再発予防に役立ちます。

  • 睡眠を大切に:深い睡眠は自律神経の回復に不可欠。
  • 適度な運動:血流改善・耳の循環改善に有効。
  • 水分補給:血圧変動や脱水を防ぐ。
  • 塩分控えめ:血圧の急変動を防ぎ、内耳のむくみも抑える。
  • ストレスケア:深呼吸・瞑想・軽い散歩など。
  • 同じ姿勢を長く続けない:首こりはめまい悪化の大きな要因。

6.めまいは「体からのSOS」

めまいは体のバランスが崩れているサインです。耳のバランス機能、自律神経、血流、ストレス、生活習慣を整えることで、めまいは軽減していくことが多くあります。繰り返すめまいでお困りの方は、専門家に相談しながら、無理のない範囲で生活を調えていくことが大切です。お薬の治療が身体を治すのでは無く、自分自身の治る力を整えていくことが大切です。

めまいの治療

薬で治療して改善したように思えても、根本的な問題を改善しなければ、病気の再発が起こってしまいます。ホルモン、自律神経、栄養のバランス、免疫力、腸内環境を整えていくことも大切です。このような生活改善にくわえて、プラセンタ治療や漢方で改善が期待できます。めまいのお薬が一般的ですが、プラセンタ療法も是非治療の選択肢にお勧めです。治療と生活改善を組み合わせる事で、再発無く改善が期待できます。

プラセンタ治療で、顔面けいれんやくいしばりが改善した!

最後に

当院では、プラセンタ治療や漢方治療で改善例が多くあります。
お気軽にお問い合わせください。

参考:HOLISTIC MAGAZINE 2024 秋号 P12-17「ホリスティック医学でめまいを根本的に治しましょう」

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。