ピルによる避妊

以下「バイエル薬品株式会社 OCパンフレット」参考

経口避妊薬(低用量ピル)OC

経口避妊薬(OC)いわゆるピルは、ホルモンの薬を内服して排卵を抑え、確実な避妊を行う方法です。

低用量ピルでどうやって避妊できるの?

OCは主に排卵を抑えて妊娠を防ぎます。OCに含まれる二つの女性ホルモン=卵胞ホルモンと黄体ホルモンが脳下垂体に働きかけて、卵胞を成熟させるホルモンの分泌を抑えます。そのため、卵胞は成熟せず、排卵が抑えられます。
卵胞は胎児の時から卵巣に準備されています。それがホルモンの刺激で順番に成熟していくのです。ピルはそれを抑えるため、いわば卵巣はお休み状態になります。

低用量ピルの副作用が心配です

副作用のほとんどは飲み始めの時期にみられて、3ヶ月以内にはほとんど気にならなくなります。主な副作用は、吐き気、胸がはる、頭痛、下腹部痛、不正出血などです。血栓症のリスクを心配する人もいますが、OCでの血栓症のリスクの上昇はごくわずかで、妊娠でのリスクの上昇にくらべて十分の一程度だとも言われています。あなたが確実な避妊が必要なのであれば、OCはとても安全で確実な避妊をもたらしてくれます。太ったりすることはありません。少し一時的にむくむことはあっても数ヶ月以内に元に戻ります。OCと癌との関係が心配だとの声もききます。子宮体癌に関してはOC内服でリスクが減り、子宮頚癌に関しては変わらない、乳がんに関してはわずかに影響がある、または変わらないと報告されています。乳がんは近年特に日本でかかる人が増えているため、OC内服に関わらず、是非子宮がん検診、乳がん検診などのがん検診はしっかり受けるようにしてください。OC内服で、不正出血はかなりの頻度でおきますが、おかしな出血が続く場合には申し出て診察を受けるようにしてください。

低用量ピル(OC)での避妊効果

1排卵を抑制する

脳下垂体がピルに含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンをキャッチすると、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌を抑えます。その結果、排卵が起こらなくなります。つまり、すでに飲み薬で身体の中にホルモンがあるため、脳下垂体から卵巣にホルモンをつくりなさいと言う指令がいかなくなるのです。

2子宮内膜を変化させる

子宮内膜を変化させて、万が一排卵して受精したとしても受精卵を着床しにくくします。

3子宮頸管粘液を変化させる

子宮頸管粘液を変化させて精子を子宮に入りにくくします。

低用量ピルでの避妊の失敗率 (他の避妊法との比較)

低用量ピルでの避妊の失敗率(他の避妊法との比較)

コンドームは正しく使用した場合でも約3%の失敗率があり、通常の使用方法ではその失敗率は15%にも及びます。表をみるとピルでの高い避妊効果が分かるかと思います。また、ピルでの避妊失敗の多くは飲み忘れだと言われています。高い避妊効果のある、ピルや子宮内避妊具での避妊がお勧めです。

OCを飲み忘れないことが大切です

OCは一日一回一錠を毎日ほぼ同じ時間に飲むことで避妊できます。偽薬のない21日タイプと偽薬のある28日タイプがありますが、どちらも28日サイクルで薬をとります。飲み忘れないために、携帯電話のアラームを設定したり、目につくところにOCのシートを置くようにしてください。また、忙しくて薬をもらいに来られなくて、ピル内服を継続できなかったという方がいます。

最初の数ヶ月間は毎月薬をもらいに来てもらって、内服に問題ないか気になることがないかを確認しますが、その後は数ヶ月分まとめて薬を処方することも可能です。是非、継続しての服用をするようにしてください。

低用量ピルを飲んだら将来妊娠しづらくなるのでは?

OCの内服をやめると3ヶ月以内に自然な月経周期が回復します。もともと月経不順や排卵障害があるひとは、元の月経周期にもどるため妊娠を希望する場合には不妊治療が必要な場合があります。でも、もともと順調な人であればOC内服をやめれば3ヶ月以内に排卵も起こります。月経が順調な人もそうでない人も、卵巣をお休み状態にすることで、子宮内膜症を防ぐ効果があるとも言われています。OC内服によってむしろ、将来妊娠するために子宮をよい状態にしておくことができるのです。OC内服中止してすぐに妊娠しても赤ちゃんには特に悪い影響はありません。

また、試験や旅行にあたらないよう月経調節することも可能で、様々な用途に応えられます。ピルは、望まぬ妊娠で体に負担をかけること(中絶)から、私たち女性が主導権を握りバースコントロールをすることを可能にします。自分の身体は自分で守ることが大切です。ピルは妊娠をより確実に防ぐことはできますが、性感染症を防ぐことはできません。ピルを内服していても性交での感染症を防ぐためにコンドームを使用しましょう。

低用量ピル(OC)内服でこんなに良いことがあります

  • 月経周期が正しくなる
  • 月経困難症(生理痛)が改善される
  • 月経量が少なくなる
  • ニキビがよくなる
  • 子宮内膜症の改善と予防
  • 大事な予定があるときには、月経日を変更が簡単にできる。(OCの飲み方の調節が必要です)
  • 貧血が良くなる、
  • 卵巣癌、子宮体癌が減る

低用量ピル(OC)とたばこ

たばこを吸っているからピルを飲めないと言われるか違います。でも、あなたに必要なのはたばこでしょうか。それとも確実な避妊でしょうか。たばこも必要だ!と思われるかもしれません。でもそれは単に中毒になってニコチン依存になっているからで、錯覚です。たばこはあらゆる病気の原因になると言われています。是非、確実な避妊が必要なあなた、禁煙してピルを飲みましょう。一人で禁煙が難しいというのは当たり前です。たばこを吸っているということはニコチン依存症という病気で、薬で治療することができます。是非、ご相談ください。また、どうしても禁煙できないという方も、ピルを内服することもできます。(35歳以上で15本以上たばこを吸っている方は、ピルの内服ができません。)一月2,000円ちょっとのピルの費用とたばこの費用を比べてみてください。たばこ代がかからなくて浮いたお金でたくさん出来ることがあります。たばこをやめて、健康になって、確実な避妊も手に入れましょう。

低用量ピルとSTD (性感染症)

OCで確実な避妊ができるならコンドームはもう必要無いですか? もしあなたが彼と一緒に性感染症検査(クラミジア、淋菌、エイズ,C型肝炎、B型肝炎、梅毒など)をうけてすべて異常なしならコンドームなしのセックスもありだと思います。でも、パートナーが一人でも、彼が以前につきあった彼女の元彼が感染症にかかっていたとしたら、あなたの彼氏もSTDにかかっている可能性があります。ですから彼がどんなに信頼できる人でも、一緒に検査をして異常なしを確認できなければ、コンドームなしのセックスは避けましょう。STD検査は当院でもできますし、保健所などで、無料で検査することもできます。

低用量ピル希望で受診したら

もしあなたが、生理痛がきつくてOC内服をしたいのであれば、保険診療で処方されるピルもあります。まずは問診票に記載して、血圧測定、体重測定、服用指導となります。費用は診療料金を参考にしてください。
※当院は予約制のため予約の上ご来院されることをお勧めします。

ピル内服する方へのアドバイス

避妊や生理痛(月経困難症)のためにピルを内服する方へ

 

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