子宮内システム ミレーナ

ミレーナは子宮の中に入れて使用する、避妊または月経困難症や過多月経の治療が行える薬が添加された子宮内器具です。

バイエル薬品ホームページより:ミレーナ52mgは、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。低用量経口避妊薬(OC)の高い避妊効果と、子宮内避妊用具(IUD)の長期の避妊が可能であるという特徴を持っています。また、過多月経の治療薬として国内外のガイドラインですすめられています。現在では世界約130カ国で、延べ約3,900万人の女性が使用しています。

ミレーナ52mgに添加された黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜がぶあつくなるのを抑える働きがあるため、内膜は薄い状態のままとなり、月経量を減少させるとともに月経痛を軽くします。

ミレーナ52mgから出てくる黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜が厚くならないようにするので、内膜は薄い状態となり、妊娠の成立(受精卵の着床)を妨げたり、子宮の入り口の粘液を変化させて精子が腟の中から子宮内に侵入するのを妨げたりすることで避妊効果を発揮します。(注:ミレーナ52mgを避妊のために使用する場合には、保険は適用されません)

当院ではお産を経験したことの無い方でも月経困難症や過多月経、または避妊のためにミレーナを使用されている方もいます。また月経困難症や過多月経の治療として、漢方薬、栄養療法、低用量ピル、黄体ホルモン、ホメオパシーなどでの治療も行っています。
過多月経で、貧血になっていたり、貧血気味で様々な体調不良を抱えている女性はとても多いです。ただ、鉄剤は副作用が心配なので、閉経までずっと過多月経で鉄剤をとり続けることはお勧めしません。鉄欠乏性貧血と鉄剤についてはこちらのコラムをご参照ください。 https://www.yuiclinic.com/information/976/

月経痛がある、月経量が多め、血液の塊がでるという方は、お気軽に御相談下さい。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。