低用量ピル(経口避妊薬OC)の副作用について。(ぐしかわ看護学校学生さんからの質問)

質問:ピルの副作用はどんなことがありますか?

答え:バイエル薬品株式会社 OCパンフレットより引用しました。

ピル(OC)の副作用

  • 吐き気
  • 胸がはる
  • 頭痛
  • 下腹部痛
  • 不正出血
  • その他

副作用のほとんどは飲み始めの時期にみられて、3ヶ月以内にはほとんど気にならなくなります。主な副作用は、吐き気、胸がはる、頭痛、下腹部痛、不正出血などです。血栓症のリスクを心配する人もいますが、OCでの血栓症のリスクの上昇はごくわずかです。妊娠すると血栓症のリスクはとてもたかくなりますが、それにくらべて十分の一程度だとも言われています。確実な避妊が必要なのであれば、OCはとても安全で確実な避妊をもたらしてくれます。太ったりすることはありません。少し一時的にむくむことはあっても数ヶ月以内に元に戻ります。OCと癌との関係が心配だとの声もききます。子宮体癌に関してはOC内服でリスクが減り、子宮頚癌に関しては変わらない、乳がんに関してはわずかに影響がある、または変わらないと報告されています。乳がんは近年特に日本でかかる人が増えているため、OC内服に関わらず、是非子宮がん検診、乳がん検診などのがん検診はしっかり受けるようにしてください。OC内服で、不正出血はかなりの頻度でおきますが、おかしな出血が続く場合には申し出て診察を受けるようにしてください。

腸内環境への影響

ピルだけで無く、様々なお薬を飲み続けると、腸内環境への悪影響があります。避妊や月経困難症の治療が必要でピルを内服続ける場合には、是非腸内環境を良くするように食事や生活を気をつけましょう。

腸内環境を良くするためにhttps://www.yuiclinic.com/information/6408/

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。