プラスチック製のほ乳瓶は身体に悪影響がありますか?(妊婦クラスの質問)

質問:プラスチック容器の事が出てきたので気になったのが哺乳瓶でもプラスチック製とガラス容器があると思いますがプラスチック製だと影響するのでしょうか?

答え:赤ちゃんのほ乳瓶はプラスチック製品は害になるので、ガラスを使用しましょう。プラスティックほ乳瓶の中に入れた液体の中から多量のマイクロプラスティック、ナノプラスティック粒子が放出されているという報告があります。これらのマイクロプラスティックの人体への影響についてはまだまだわかっていないところもありますが、動物実験では脳を損傷するという報告もあるようです。プラスティック瓶で高温の液体をふると多量にプラスティックが溶け出すそうです。調乳には是非ガラスを使用しましょう。

プラスティック製品は環境汚染が心配されています。

プラスチック製品は身体にも環境にも多大な悪影響が心配されていて、使用を控えることが勧められています。プラスチックが分解されたマイクロプラスティックが環境汚染を引き起こします。海洋生物の汚染から、さらに私たち自身の健康にも影響が心配されています。是非、身の回りのプラスチック製品の使用を控えるように、出来ることから取り組んでいきましょう。ゆいクリニックでも多くのプラスチック製品を使っていますが、ストローを竹製に変えてみたり、保存容器はできるだけホーロー容器を使うなど、少しずつですが、脱プラスチックに取り組んでいます。

マイクロプラスティック

洗顔料や化粧品かなどに含まれるマイクロビーズ、生理用品や紙おむつに含まれる吸水ポリマーは製造されたときからマイクロプラスティックです。これらが環境に流出して、海水などを汚染しています。また、プラスティックゴミが海に流れ出て太陽や紫外線、波にもまれて破砕されて細分化された物もマイクロプラスティックです。フリース素材などの合成繊維の服を洗濯してもマイクロプラスティックが発生しますし、食器洗いに使うナイロンたわしやアクリルたわし、メラミンスポンジなどもマイクロプラスティックが発生します。

脱プラスティック

完全にプラスティックをやめることは難しいですが、できるだけレジ袋は使わない、ペットボトル飲料のかわりにステンレスボトルを使う、プラスティック食器や容器は他の物にするなど、出来ることから始めて行きましょう。子どものおもちゃも脱プラスティックがお勧めです。また、できるだけプラスティック製品をリユースするということも検討しましょう。ただし、ペットボトルは中のカビが心配なので、最初から使わないことがお勧めです。

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。