尿中重金属排泄試験

重金属の問題

私たちは日常生活の中であらゆる有害な重金属(水銀や鉛、カドミウムやアルミニウムなど)にさらされています。農薬や大気汚染、塗料、魚介類、歯の詰めもの(アマルガム)、ワクチン接種などから長年知らず知らずのうちに重金属を身体に取り込んでしまった結果、体内には多くの金属が蓄積しています。
有害金属が過剰に蓄積されると、脳障害や神経障害、発ガン性、免疫力の低下など、体に様々な悪影響を及ぼします。また、慢性的な疲労や偏頭痛、耳鳴り、眩暈、うつ、キレやすいといった日常的な症状が現れます。
重金属中毒に陥ると腸内環境が悪化し、いくら食事療法やサプリメントを一生懸命取り入れても身体が受け付けられる状態ではないので治療効果が見られない場合があります。
重金属の蓄積度合や排泄能力を把握する事で、より効率的・効果的な治療法を行うことができます。

検査方法

DMSAをキレート剤として使用し、6時間尿を溜め、尿中に排出される有害重金属と必須ミネラルの全38項目を調べます。
DMSAで誘発できるのが鉛、水銀、ヒ素、銅です。
この検査はDMSA誘発によるキレーション治療(解毒)の効果予測にも有効です。
検査結果は約4週間後に出ます

有害金属の過剰蓄積による疾病・症状

水銀 手足のふるえ、集中力低下、不眠、視力低下、疲れやすさ、頭痛、うつ病、慢性疲労症候群、神経症状、発達障害、アルツハイマー病、皮膚炎、眠気、しびれ、情緒不安定
カドミウム 腎機能障害、骨軟化症、骨粗鬆症、貧血、脱毛、骨折、疲労、神経過敏、食欲不振、血圧上昇、がんなど
貧血、不安感、めまい、イライラ、免疫低下、骨や筋肉の痛み、頭痛、慢性疲労症候群、発達障害
アルミニウム 腎臓障害、食欲不振、息切れ、筋肉痛、胃腸障害
ヒ素 色素沈着、皮膚がん、疲労、手足の灼熱感、神経症状、胃腸障害
ニッケル 無気力、発がん物質、疲労、下痢、不眠、皮膚炎

料金

39,600円(税込)

尿検査(負荷検査)

DMSAなどのキレート剤を服用して負荷をかけ、尿中に排泄される有害重金属と必須ミネラル全38種を 検出する検査です。この検査には、キレート剤による解毒効果を評価できるメリットもあります。 何らかの理由により、解毒機能が低下して、重金属の排泄能力が低い方には推奨ですが、腎機能に 問題がある方は控える必要があります。そのため、腎機能異常がある方は受けられません。

有害重金属の主な暴露源

  • 水銀:歯科充填材のアマルガム、マグロなどの大型回遊魚、ふかひれ、メカジキ、キンメダイ、チメロサール含有のワクチン、農薬、防カビ剤、柔軟剤etc.
  • 鉛:有鉛ガソリン、塗料、はんだ、油絵具、アクセサリー、蓄電池、ヘアカラー、殺虫剤、ハウスダスト、米類、水道水(古い水道管)、ペンキ、ガス、ハンダetc.
  • カドミウム:タバコ、排気ガス、メッキ工場、電池、甲殻類、米類、豆類、地下水etc.
  • ヒ素:魚介類、殺虫剤、除草剤、輸入米、輸入ブロイラー、輸入リンゴ、海藻、ヒジキ、etc.
  • アルミニウム:水道水、制酸剤、食品添加物、ベーキングパウダーetc.
  • ニッケル:タバコ、マーガリン、Nlcd電池、メッキされた金属アクセサリー

検査によってわかること

人体に悪影響を及ぼす有害重金属の濃度や必須ミネラルのバランスがわかります。

オリゴスキャン

有害ミネラル検査 (オリゴスキャン)

キレーション治療

有害重金属が体の中にたまっているということが検査で判明した場合、体の重金属を除去する治療で様々な病気が改善する可能性があります。有害重金属の排出、活性酸素の低下、動脈硬化に関連する病気の治療などがキレーションの目的として挙げられます。

キレーション治療の適応

動脈硬化と関連する狭心症、心筋梗塞、炎症に関連する病気、加齢黄斑変性症、アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患、強皮症、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など神経細胞が死んでいくような病気)、メニエール病、糖尿病による壊疽、アンチエイジング(加齢に伴うシワ、シミなどの改善)、視力低下

食材による解毒

  • 実力派トップ4:玉ネギ、ネギ、ニンニク、ニラ
  • 身体の毒素を出す効果、毒素を捕まえる効果、解毒力をアップさせる効果などの解毒パワーを併せ持つ

食事の食べ方とデトックス食材

 

関連コラム

キレーション点滴療法

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。