キレーション点滴療法

キレーション点滴

キレーション点滴療法とは、体内から有害なミネラルや老廃物を取り除く治療のことです。血管内に薬剤を点滴して行います。

点滴に使用する薬剤は「キレート剤」と言いま「chele」をすが、「キレート」とはギリシャ語でカニのハサミを意味します。カニが物をはさむように薬剤が重金属とくっついて除去するため「キレート剤」という名前がつけられました。この「キレート剤」を点滴することで、水銀や鉛・ヒ素・カドニウムなどの有害な重金属が体外へ排出される仕組みとなっています。

アメリカでは、臨床効果のある信頼出来る治療として、動脈硬化の改善や、脳梗塞・心筋梗塞などの予防を目的に、50 年前から盛んに行われています。

体内に取り込まれた有害物質は、汗や尿、便によって排出する事ができます。しかしその機能には限界もあり、身体の組織に蓄積されていきます。有害物質を全て体外に排出することは難しいのが現実です。
体に蓄積されやすい有害物質には、水銀や鉛、ヒ素、アルミニウム、カドミウムなどの金属があり、これらは環境汚染や食材から 口や鼻、皮膚を通じて体内へと侵入します。
これらの有害物質が体に蓄積されていくと、慢性的なアレルギーや体調不良などの健康障害だけでなく、 アルツハイマー病や心臓病などの深刻な病気を引き起こす可能性を秘めています。

キレーション点滴のお薬

キレーション薬剤(Ca-EDTA):鉛、アルミニウム、カドミウムなど有害金属を除去します。

キレーション薬剤に、ビタミンを混ぜて点滴を行います。

EDTAで水銀除去も出来ますが、水銀の除去には、チオラという保険薬剤が使用できます。これらを組み合わせて治療が可能です。

尿中有害金属検査やオリゴスキャンで、体内蓄積有害金属を検査

検査を行って、鉛、カドミウム、などが多い場合、キレーション点滴(Ca-EDTA)の適応になります。

キレーション点滴療法の実際

点滴時間は約60〜90分です。

キレーション点滴は、週に1~2回のペースで行います。

5回点滴を行ったところで、腎機能チェックのための血液検査を行います。

10回毎にミネラルの検査を再検査し、重金属が残っていないかチェックします。もし、まだ残っていた場合は、再度キレーションを行い、重金属が正常な範囲に回復するまでこのサイクルを続けます。

重金属が正常な値になりましたら、半年から1年後に再び有害重金属が蓄積されていないか検査して確認をします。

点滴開始の前に、血液検査(腎機能、肝機能など)が必要です。3ヶ月以内に検査を行っている場合には持参してください。

点滴は基本的に施術後すぐに効果は期待できません。
食事や運動など日常生活にも気をくばると、より効果が出やすくなります。点滴後はサウナや岩盤浴など多量の発汗を避けてください。点滴後はトイレが近くなり、尿が黄色くなります。点滴開始から点滴終了後3時間以内には水を1,5L程度飲んで下さい。点滴後は激しいスポーツ、多量の飲酒を避けて下さい。

亜鉛の補充が必要です。

キレーション点滴を行っている間は、亜鉛サプリメントの補充が必要となります。鉛、アルミニウム、ヒ素、カドミウムだけで無く、亜鉛も体内から排出してしまうためです。点滴終了して4時間以上立ってから摂取してください。

キレーション点滴療法で有効と考えられる病気

  • 動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞)
  • 有害金属汚染(頭痛、不安、不眠、記憶力障害、肥満など)
  • 慢性疲労
  • 身体の炎症によって起こる病気
  • アトピー性皮膚炎、乾癬などの皮膚疾患
  • 加齢黄斑変性症
  • 神経変性疾患(パーキンソン病など)
  • アンチエイジング(加齢に伴うシワ、シミなどの改善)
  • 抗酸化(過剰な活性酸素除去)
  • めまい(メニエール病)
  • 自己免疫疾患(強皮症)
  • 糖尿病による壊疽

キレーション点滴療法を行うことができない方

  • 中等度以上の腎機能障害
  • うっ血性心不全
  • 肝臓疾患
  • 妊娠中
  • 急性鉛脳症

キレーション点滴療法の問題点

点滴の針を刺すときに痛みがあります。
点滴中に痛みがあるときは、点滴の速度を遅くすることで軽減できます。点滴の針を刺したところからの内出血が起こることがあります。2週間ほどで改善します。血糖値が下がることがあります。食事をとってから点滴をする、点滴中に少し食べる物を準備しておくことをお勧めします。点滴療法開始後数回はだるくなることがありますが、3,4回以上行ってくると改善します。吐き気が起こることがあります。

キレーション点滴療法の費用

診療料金: 点滴療法, 水素療法, その他

疾患によって10回から20回治療が必要です。10回セットでお支払いをお勧めします。

治療回数の目安

アンチエイジング(加齢に伴うシワ、シミなどの改善)(健康な方)
10回 (1~2週間に1回)その後3~6か月に1回
動脈硬化(心筋梗塞/脳梗塞)予防
10回 (1~2週間に1回)その後3~6か月に1回
動脈硬化治療(症状なし)
20回(1~2週間に1回)
動脈硬化治療(症状あり)
30回(1~2週間に1回)
有害金属汚染除去
20回(1~2週間に1回)

キレーション点滴療法の前の検査

キレーション点滴療法を開始する前に、現在の身体の状態を正しく把握することが大切です。尿検査かオリゴスキャンで体内の重金属量を測定します。

尿中有害金属検査

尿中重金属排泄試験

オリゴスキャン

有害ミネラル検査 (オリゴスキャン)

生活習慣改善を組み合わせましょう

がんに克つ5つの生活習慣
1 良眠生活「睡眠中こそが細胞や組織を修復する時間帯」
2 良食生活「がん体質を変えるための食生活にスイッチ」
3 加温生活「リンパ球は体温1%上がると活性力40%増」
4 運動生活「がんが嫌う酸素を体内に効率的に取り込む」
5 微笑生活「実証された笑いの作用でNK細胞の活性化」

がんが消えていく生き方

健康のために笑いましょう!

老化対策に「笑い」がお勧め!

ゆいクリニックの食のこだわり

心と身体の健康の為に、食材や産地、調理法にもこだわっています。

  • 食品添加物を極力使用しない
  • 県産・国産を優先して使用する
  • できるだけ手作りする(味噌・納豆・甘酒・米麹・ドレッシング・梅干し・みりん・マヨネーズ等)
  • 砂糖やその他健康に悪い人工甘味料を使用しない(ハチミツ・甘酒・オリゴ糖などで甘味を代用し、甘味料を使いすぎない甘さを抑えた味付け)
  • 小麦・乳製品不使用(グルテンフリー、カゼインフリー)
  • 玄米ごはん
  • 生のお野菜や果物(ローフードを取り入れる)
  • 揚げ物なし
  • トランス脂肪酸フリーの油使用
  • ドレッシングには健康に良い油使用
  • 加工肉は使用しない。肉はお祝い膳のみ紅豚、他は鶏肉を使用し週2回のみ、週4回お魚、、週一回はベジタリアン食

ゆいクリニックの献立とレシピ

レシピ:https://www.yuiclinic.com/cooking_recipe/

献立:https://www.yuiclinic.com/cooking/

デトックス

食事の食べ方とデトックス食材

汗からデトックス

薬膳で暑い夏を乗り切ろう!!

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。