低用量ピルはオンライン処方でも大丈夫?~ぐしかわ看護学校生徒さんよりの質問と回答

ぐしかわ看護学校生徒さんよりの質問と回答

低用量ピルはオンライン処方でも大丈夫?対面診療の大切さと通院の工夫について

質問:
以前、自宅近くのクリニックで保険適用の低用量ピルを処方してもらって飲んでいましたが、そのクリニックが臨時休業になったため、今はオンラインで高いお金を払って処方してもらっています。近くの他の病院は開いている時間が限られていて、受診が難しいです。オンラインではなく、対面診療を受けて処方してもらった方が、定期的に血液検査もできるのでその方がいいと思っています。ゆいクリニックでも処方していますか?学校終わりの夕方や日曜日に行けるところが少なくて困っています。

回答:
とても現実的で大切な質問だと思います。低用量ピルは、月経困難症、月経不順、PMS、子宮内膜症、避妊など、さまざまな目的で使われる薬です。毎月の月経痛がつらい方にとっては、生活の質を大きく改善してくれる大切な治療です。一方で、低用量ピルは継続して内服する薬です。そのため、「薬をもらえればよい」というだけではなく、自分の体に合っているか、副作用がないか、血圧や体重、頭痛の変化、血栓症のリスクなどを確認しながら続けることが大切です。

オンライン処方のメリットと注意点

オンライン診療には、忙しい方や通院が難しい方にとって、受診しやすいという大きなメリットがあります。学校や仕事で日中の受診が難しい方にとって、オンラインでピルを継続できることは助けになる場合があります。ただし、オンライン処方では、直接診察ができない、血圧測定や必要な検査が十分にできない、症状の変化を細かく確認しにくい、費用が高くなることがある、という注意点があります。特に、初めてピルを始める時や、副作用がある時、頭痛が強くなった時、不正出血が続く時、息苦しさや足の痛みなどがある時は、対面診療で相談することが大切です。

対面診療で確認できること

対面診療では、血圧、体重、問診、必要に応じた血液検査や婦人科診察などを行いながら、ピルを安全に続けられるか確認できます。ピルの種類によって合う・合わないがあるため、吐き気、頭痛、むくみ、不正出血、気分の変化などがある場合には、薬の種類を変更することで改善することもあります。また、月経痛が強い場合は、単なる月経痛ではなく、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などが隠れていることもあります。対面診療では、必要に応じて超音波検査などで確認できるため、症状の原因を考えるうえでも大切です。

定期的な血液検査は必要ですか?

ピルを飲んでいるすべての方に、必ず血液検査が必要というわけではありません。しかし、体調や既往歴、年齢、内服している薬、症状によっては、血液検査が必要になることがあります。特に、肝機能、脂質、貧血の有無、血栓症のリスクに関係する症状などは、必要に応じて確認します。大切なのは、「検査をすれば安心」というよりも、問診、血圧測定、症状の確認を含めて、継続して安全に使えるかを医師と確認していくことです。

学校や仕事で通院しにくい方へ

学生さんや働いている方にとって、病院の診療時間と自分の予定が合わないことは大きな問題です。特に、夕方や日曜日に受診できる医療機関は限られているため、継続処方が必要な薬では困ることがあると思います。そのような場合は、早めに予約を取る、長期休みや午前授業の日を利用する、数か月分の処方が可能か相談する、オンライン診療と対面診療を組み合わせる、という方法があります。たとえば、普段はオンラインで継続し、数か月に一度は対面で血圧や体調を確認するという方法も考えられます。ただし、症状が変わった時や副作用が疑われる時は、オンラインだけで済ませず、できるだけ対面で相談してください。

ゆいクリニックの婦人科外来について

ゆいクリニックでも、低用量ピルの処方を行っています。婦人科外来の診療時間は、午前は9:00〜12:00で月曜日から土曜日、午後は14:00〜17:00で月曜日・水曜日・金曜日、火曜日は夕方16:00〜19:00の診療時間があります。日曜日・祝日・年末年始は休診です。土曜日の午後にも不定期で診療を月2回ほど行っています。

学校帰りに受診しやすい時間としては、火曜日の夕方診療が利用しやすい可能性があります。ただし、診療時間や予約枠は変更になることがありますので、受診前にホームページのお知らせや予約画面を確認してください。

低用量ピルを飲んでいる方が注意したい症状

低用量ピルは多くの方にとって安全に使える薬ですが、まれに血栓症などの重い副作用が起こることがあります。突然の強い頭痛、視野が見えにくい、ろれつが回らない、胸の痛み、息苦しさ、片足だけの痛みや腫れ、強い腹痛などがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

また、喫煙している方、片頭痛がある方、血栓症の既往がある方、高血圧の方、肥満の方、家族に血栓症の方がいる場合などは、ピルが適さないこともあります。何らかの気になる症状がある場合には、自己判断で続けず、医師に相談することが大切です。

まとめ

低用量ピルは、月経痛や月経困難症などに対して、とても有効な治療です。オンライン処方は便利ですが、体調確認や検査が必要な場合もあるため、可能であれば定期的に対面診療を受けることをおすすめします。

学校や仕事で受診時間が限られる方は、夕方診療のある日を利用したり、早めに予約を取ったり、オンライン診療と対面診療を上手に組み合わせることも一つの方法です。

ピルは、我慢して月経痛に耐えるためではなく、自分の体を守り、日常生活を快適にするための治療です。費用や通院のしやすさも含めて、自分に合った続け方を医師と相談していきましょう。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。