煮干しだし味噌汁のおすすめ

ミネラルを摂りましょう!

鉄や亜鉛、マグネシウムなどの身体に大切な栄養素であるミネラルが不足している方がとても多いです。貧血でなくても、疲れやすい、風邪を引きやすい、脱毛や皮膚の荒れがあれば亜鉛不足の可能性があります。また一般的に貧血の目安としてヘモグロビン(Hb)という検査値を目安として貧血の有無を診断することが多いですが、MCVという赤血球の大きさをみる検査値がとても低く、鉄不足が考えられる方もとても多いです。一般的にはフェリチンや亜鉛は健康診断の項目には含まれていませんが、ミネラル不足があるかないかを見るのにとても有用な検査です。貧血や体調不良の訴えがあるかたで、血液検査で亜鉛も検査してみたら、とてもひどい亜鉛不足が見つかる方も多いです。

亜鉛について

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鉄欠乏性貧血と鉄不足について~検査結果の見方:かくれ貧血も体調不良の原因となります

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亜鉛をとるために煮干しがおすすめ

亜鉛を取るのには煮干しが一番おすすめです。亜鉛の含有量が多い食品には牡蠣が有名ですが、毎日牡蠣を食べるのは難しいので日常食材として煮干しが良いです。また煮干しをおやつ代わりにかじりますという方がいますが、なかなかたくさんの量を取るのは難しいのと噛んで食べると吸収が悪い場合があるので、よりよく栄養を取るために煮干しだし味噌汁がおすすめです。煮干しには頭と内臓に鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルがより豊富に含まれるため、出しを取るときには煮干しを頭から内臓まで丸ごと使ってください。またそのままだしをとると十分に栄養が汁にでにくいため、粉砕して汁と粉を一緒に摂ることがおすすめです。ただし、煮干しの頭と内臓も含めて煮干しだけだと苦みがでて味がいまいち美味しくないと思うので、煮干し、干しシイタケ、かつお節、昆布を一緒に粉砕して、これらの粉でだしをとることをおすすめしています。これらの組み合わせはお好みで変えてもらっても構いません。

煮干し粉をつくるためのコツ

フードプロセッサーで粉砕する際のコツとして、昆布は固めの物を使い、最初に粉砕する。次に少し包丁で砕いた干しシイタケを入れて、その後に煮干しとかつお節を粉砕して下さい。

味噌汁を作るときには沸騰させないで!

味噌汁を作る際には、鍋に水と粉を入れて、火にかけてください。お湯が沸いてから粉を入れずに、水のままでにぼし粉を入れて火にかけて下さい。お湯が完全に沸騰する前に火を止めて15~20分以上待つ(お湯が70℃以下に冷める)、その後に味噌を溶き入れて下さい。そうしないと味噌の酵素活性が失われてしまいます。火にかけるときには、鍋のふたをしないことがおすすめです。蓋をすると沸騰して吹きこぼれやすいです。でも、沸騰すると熱で栄養が壊れてしまうので、沸騰前に火を止めるようにするのがお勧めです。

味噌の選び方

味噌はできるだけ手作り味噌を選ぶようにして下さい。スーパーで売られている味噌は、きちんと発酵していない、栄養の少ない味噌が多いです。ちゃんと発酵された味噌は、少し値段が高いですが、選ぶ価値があります!煮干しや干しシイタケなどを粉砕する理由はその方が、よりよい栄養が取れるためです。スープに溶けた栄養は吸収が良いです。煮干し粉とだし汁を一緒にいただくことでよりたくさん栄養が取れます。少し手間かもしれませんがおすすめです。

味噌玉のすすめ

煮干し粉、ウドズオイルまたはエクストラバージンオリーブオイル、味噌を1対1対3の割合で混ぜる。大さじ一杯分を小分けにして冷蔵で保存しておく。保存期間は冷蔵で2~3日、それ以上置く場合は冷凍しておく。汁椀に味噌玉をいれてお湯や野菜の煮汁を注ぐだけで栄養満点インスタント味噌汁がとれます。熱で味噌や煮干し粉の栄養が壊れていないので、効率よく栄養がとれます。味噌を野菜スティックにつけて食べてもおいしいです。

 

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。