鉄欠乏性貧血と鉄不足の原因と対策について

鉄欠乏性貧血と鉄不足の原因

  • 食事からの鉄の摂取量不足。(鉄だけでなく、たんぱく質、ビタミンB群、ビタミンC,その他の栄養が足りない)
  • 妊娠や出産、授乳期や成長が著しい思春期において、鉄分の必要量が増えている。
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍、痔などによる出血、月経が多い
  • 胃切除後や、胃酸分泌低下などによる鉄の吸収低下
  • ピロリ菌感染

食事からの鉄の摂取量不足

  • 鉄だけでなく、たんぱく質、ビタミンB群、ビタミンC,ビタミンA,コレステロールなど貧血改善に大切な 栄養がたくさんある。
  • 鉄不足と鉄欠乏性貧血を改善するために大切な栄養

コラム https://www.yuiclinic.com/information/6545/

妊娠や出産、授乳期や成長が著しい思春期において、鉄分の必要量が増えている。

•吸収効率を良いかたちで、しっかりと必要量をとる。
•一時的には薬やサプリメントが必要になる場合もある。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍、痔などによる出血

胃カメラ、大腸カメラなど消化管からの出血原因が何かないか検査を受ける。

月経の量が多い

•月経時に血の塊がでるなら過多月経です。
•婦人科で、子宮筋腫、子宮腺筋症など月経が多くなるような異常が無いか検査を受ける。
•形の異常が無くても、瘀血おけつによって月経痛や月経過多が起こったりする。

瘀血(おけつ)とは

•血液が、汚れたり、粘度が高まって流れにくくなることがある。
•血液ドロドロ状態を中医学で瘀血(おけつ)と言う。
•抗酸化力を高めるために、食事と運動と睡眠など生活習慣を見直す。
•漢方薬を併用する。

過多月経治療にミレーナ

•ミレーナ52mgは、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。
•ミレーナ52mgから放出される黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜の増殖を抑える働きがあるため、内膜は薄い状態となり、月経量を減少させるとともに月経痛を軽くします。(バイエル薬品ホームページより)ミレーナについてはこちらhttps://www.yuiclinic.com/information/1445/

胃切除後や、胃酸分泌低下などによる鉄の吸収低下

•吸収が悪いことを自覚して吸収しやすい形で鉄をとるようにする。煮干し出汁味噌汁お勧め。https://www.yuiclinic.com/information/2557/
•胃が痛いからと安易に胃酸分泌を抑える薬をとると栄養吸収を邪魔して栄養不足になったり腸内環境を悪化させる。

ピロリ菌感染

•ピロリ菌感染で胃粘膜萎縮をおこし、栄養吸収がうまくいかなくなる。
•除菌する場合には生菜食療法の併用お勧め。
•抗生物質を使わないサプリメントによるピロリ菌除菌方法もある。

鉄不足や鉄欠乏性貧血の対処のまとめ

•とりあえず鉄剤や鉄サプリメントをとりながら原因検索をする。
•食事や生活習慣を見直す
•必要な治療を行う。

鉄欠乏性貧血、かくれ貧血、検査結果のみかた

コラムhttps://www.yuiclinic.com/information/6544/

鉄剤の問題点について

コラムhttps://www.yuiclinic.com/information/976/

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。