ビタミンDを検査してみよう!

骨粗しょう症に注意!

知らない間に骨粗しょう症がすすんでいるかもしれません。骨粗しょう症は、骨の強度が低下して、骨折するリスクが大きくなる病気です。

骨粗しょう症になる人の割合は年齢が高くなるほどあがり、50歳以上の女性の3人に1人は骨粗しょう症にかかっているとも言われます。原因としては、食生活、カルシウム吸収力の低下、閉経に伴うホルモンの欠乏などがあげられ、1300万人の患者さんがいるとも言われます。

骨粗しょう症になると転倒した際に骨折を起こしやすい。

50歳以上の日本人女性では、3人に一人が椎体骨折を起こすと言われています。骨粗しょう症になると、椎体以外でも、骨折が起こりやすくなります。特に太ももの付け根の骨折(大腿骨頚部骨折)の場合、動けない状態が長期間にわたって続き、寝たきりの原因になったりします。

骨粗しょう症の原因の1つ=ビタミンD不足

骨粗しょう症の原因の中でも注目されるのが、ビタミンD不足です。ビタミンDは、骨を形成するカルシウムなどのミネラル代謝を調節する作用をもっています。日本人女性の血中濃度測定で、約9割が不足または欠乏状態であることが分かりました。

ビタミンD不足で骨折リスク増加

50歳以上の日本人女性の調査で、血中ビタミンD濃度と骨折発生の関連を調査したところ、ビタミンDが10ng/ml以下の群では、ビタミンDが充足している(30ng/ml以上)に比べて、6倍以上骨折が発生していた。骨折予防のためにも、ビタミンDをチェックするのは大切です。

20代で骨粗しょう症!

ビタミンD不足の原因の1つが、紫外線不足です。ビタミンDは紫外線が皮膚に当たることで作り出されます。紫外線を避ける生活を続けると、ビタミンD不足に陥る可能性があります。美肌のために日に当たらないと若い女性でも骨粗しょう症要注意です。また日光に当たっても、栄養がしっかりとれていないとビタミンD不足になっていたりします。

骨の栄養はカルシウムだけではない!

栄養的な骨粗鬆対策

■骨粗しょう症対策にカルシウム摂取が推奨される。

■カルシウムと拮抗して働くマグネシウムと共に、摂取を食品から心がける方がよいという意見もある。

■カルシウムだけとっても骨塩量は高まらない。サプリメント摂取であればカルシウムとマグネシウムを共に摂ることを検討する。

■カルシウム:マグネシウム2:1または1:1

■ビタミンDも大切

タンパク質もしっかり摂りましょう。鉄や亜鉛などのミネラルも大切です。※乳製品は避けましょう!

カルシウムを摂るために

  • サプリメントなどで摂っても、吸収されないと意味がない。
  • 新鮮な果物、生野菜、ナッツや種などはお勧め。
  • 濃い緑の葉野菜はとてもよいカルシウム源です。
  • ジュースにするとより吸収しやすくなります。
  • 煮干しもお勧め。だし汁にして粉と汁を一緒に摂りましょう。

ビタミンDを検査してみよう!

ビタミンDが足りているかどうか、血液検査でチェックすることが出来ます。足りない場合には、食事やサプリメントの補充でビタミンDを補充することがお勧めです。将来の骨折を予防するためにも、まずは検査をしてみましょう!

骨粗しょう症チェックリスト

  • 最近、背が縮んだ、または、背中が丸くなった気がする。
  • 閉経を迎えた。
  • あまり運動や外出をしていない。
  • やせ型体質である
  • 家族に骨粗しょう症と診断された人がいる。
  • 毎日日本酒で1合以上飲酒する(ビール500ml以上、ワイングラス2杯以上)
  • タバコを吸う

25OHビタミンD(25ヒドロキシビタミンD)検査

ゆいクリニックで検査が受けられます。自費で3200円(2022年3月現在)です。原発性骨粗しょう症の場合、骨粗しょう症薬剤治療方針選択時に一回検査が保険で受けられます。

ビタミンDについて

妊娠希望の方や妊婦さんだけでなく、すべての人にお勧めのビタミンDコラムです。是非みてください!

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お勧め食材:切り干し大根(干し野菜、干しシイタケ、干しキノコ)

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。