朝型か夜型かをチェックできる睡眠セルフチェックと夜勤をする人の睡眠について。

睡眠セルフチェック(国立精神・神経医療研究センター)=睡眠医療プラットホーム(MEQ-SA)

https://www.sleepmed.jp/q/meq/

睡眠障害セルフチェックや朝型か夜型の判定チェックなどがあります。

あなたの朝型夜型傾向を判定します

超朝型5.9%、朝型22%、中間型41%、夜型22.7%、超夜型8.4%

夜型が不健康なわけでは無く、体内時計=睡眠体質(クロノタイプ)によって遺伝的影響が5割以上影響していて、体質は決まっています。体質なので変えるのは難しい。夜型体質の人に早寝早起きを強いるのは負担が大きいのです。それでも社会生活に適応するために朝活動しないといけない場合には、睡眠時間のずれをすくなくすることで、朝起きることが難しくなくなります。

OURAリングでも睡眠体質(クロノタイプ)をチェック出来ます。

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睡眠検査

睡眠検査のすすめ

朝光をしっかり浴びる。

朝は光をしっかり浴びて、目に光を入れると、しっかり目覚める。逆に、午後からはできるだけ強い光を目に入れないようにサングラスを使って、夜の室内照明は暖色系(オレンジ系)にしてテレビやパソコンやLEDのブルーライトはできるだけ減らす。特に寝る前のスマートフォンでのブルーライトを浴びるのは脳を覚醒させるので、良い睡眠の妨げになります。夜型の人でも、早起きを続けていると睡眠不足を乗り越えて3週間ほどで朝早くても楽に起きられるようになります。ただし、休みの日に朝遅くまで寝てしまうと、その後に朝起きるのがまた辛くなるので、朝はいつも同じ時間に起きて、寝不足解消は休みの日にいったん起きた後に、なるべく早い時間帯で午前中に短い時間(30分以内)で二度寝するようにする。

寝だめは体内時計を狂わせる。

睡眠不足が続くとおやすみの日にたくさん寝て睡眠不足を解消したくなりますが、そうすると体内時計がくずれてしまいます。どうしても睡眠不足解消で昼寝が必要であれば、出来るだけ早く、出来れば午前中、どんなに遅くても午後3時まで、できるだけ30分以内がお勧めです。

夜勤明けの睡眠

いつでも体内時計をキープするのが大切です。ゆいクリニックでは助産師さん達が交代で夜勤をして、お産のサポートや入院中の産後のお母さんと赤ちゃんのお世話をしてくれています。またコンビニ、スーパー、カラオケ、マンガ喫茶など、24時間営業の対応のために夜勤をする人は増えてきています。深夜に働く人は20%を超えるというデータもあります。そういう人はリズムがくずれた睡眠をとることになります。

夜勤が健康にあたえる影響

夜勤は健康に悪影響をあたえます。短期的な影響は、勤務中の眠気、夜勤明けの不眠、作業能率の低下、中長期的な影響は生活習慣病、がんにかかるリスクの増加です。夜勤に従事して5~10年ほどで、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病のリスクが高くなり、10年以上の勤務で、直腸癌、子宮癌、乳がん、前立腺癌などのリスクが高まるそうです。

夜勤での対策

実は、睡眠時間が変動することが健康に悪影響が起こると言うことが分かっています。ずっと夜だけ働く固定勤務で昼間に活動しなければ良いのですが、社会生活もあるし、完全な夜型生活は難しいと思われます。そのため、夜勤の時には仮眠やカフェインで対処しましょう。そして、夜勤明けは日中に長時間眠らないようにして、日中がんばって起きていて、早めに布団に入って寝るようにすると体内時計を乱さないようにできます。夜勤明け日中にたくさん寝るとその日の夜の睡眠が浅くなって翌日以降に影響が残ってしまいます。日中の眠気に対する仮眠は30分以内にして、出来るだけ早い時間が良いです。

細切れ睡眠はNG

細切れに寝て全部足すと7時間寝ているから、睡眠時間としては足りているから大丈夫というのは間違いです。睡眠はまとまった睡眠をとることで、深いノンレム睡眠、その後夢を見るレム睡眠と浅いノンレム睡眠が明け方に増えていきます。このような正しい睡眠構造は、まとまった睡眠で得られます。短い睡眠だと深いノンレム睡眠はとれます。でも浅いノンレム睡眠とレム睡眠が少なくなってしまいます。これらもとても大切な睡眠なのです。必要な睡眠時間は人によって異なりますが、大人だと6~7時間はまとめて寝ることが大切です。一時的に赤ちゃんの授乳やお世話、忙しくてまとまって眠れないなどの場合には短時間(30分以内)、午後3時より前、できれば午前中の昼寝はお勧めです。

参考文献:「やってはいけない眠り方」三島和夫著、「スタンフォード式最高の睡眠」西野精治著

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。