お腹の子のIQが10上がる食事法 〜脳を育てる5つの栄養素と、今日からできる食習慣〜

妊娠中の食事で、赤ちゃんの脳を育てる
〜脳の発達を支える5つの栄養素と、今日からできる食習慣〜

こんにちは。沖縄市産婦人科ゆいクリニックの島袋史です。ゆいクリニックでは「健康の5本柱(食事・運動・睡眠・体を温める・ストレス対策)」を大切にしながら、妊娠中のお母さんと赤ちゃんの健康をサポートしています。

今回のテーマは「妊娠中の栄養と、赤ちゃんの脳の発達」です。妊娠中の食事は、お母さん自身の体調を整えるだけでなく、お腹の赤ちゃんの脳や神経の発達にも深く関わります。毎日の食事を少し意識することが、赤ちゃんの将来の学ぶ力や落ち着きにもつながる可能性があります。

妊娠中の栄養が大切な理由

赤ちゃんの脳の土台は、妊娠中の約40週のあいだに大きく育っていきます。生まれてからも脳は発達しますが、神経の数や基本的な配線がつくられる大切な時期は、お腹の中にいる時期です。

赤ちゃんは自分で食べることができません。そのため、お母さんが食べたものや、お母さんの体に蓄えられている栄養が、赤ちゃんの脳や体をつくる材料になります。妊娠中の食事は「今のお母さんのため」だけでなく、「赤ちゃんの未来のため」の食事でもあるのです。

赤ちゃんの脳の発達を支える5つの栄養素

妊娠中に特に意識したい栄養素は、葉酸、DHA、鉄、ビタミンD、ヨウ素です。どれかひとつだけをたくさん摂るのではなく、毎日の食事の中でバランスよく取り入れることが大切です。

1. 葉酸(Folate)

葉酸は、赤ちゃんの脳と神経の土台づくりに欠かせない栄養素です。特に妊娠初期には、神経管閉鎖障害の予防のためにも大切です。緑黄色野菜、豆類、レバーなどに含まれます。

葉酸サプリを選ぶ場合は、できれば体内で使いやすい「Folate(活性型葉酸/5-MTHF)」を選ぶことをおすすめしています。市販の葉酸サプリには「Folic acid(合成葉酸)」が使われているものも多いため、表示を確認してみましょう。

2. DHA

DHAは、赤ちゃんの脳や神経細胞の膜をつくる大切な脂質です。サバ、イワシ、サンマなどの青魚に多く含まれます。大型魚は水銀の心配があるため、妊娠中は小さめの青魚を中心に取り入れるのがおすすめです。

3. 鉄

妊娠中は血液量が増えるため、鉄が不足しやすくなります。鉄は、赤ちゃんの脳に酸素を届けるためにも必要です。赤身の肉、レバー、煮干し、小魚、豆類などを意識して取り入れましょう。

4. ビタミンD

ビタミンDは、骨の発達だけでなく、神経系の発達にも関わる栄養素です。魚、卵黄、きのこ類などに含まれます。また、適度に日光を浴びることでも体内でつくられます。

5. ヨウ素

ヨウ素は、甲状腺ホルモンの材料になる栄養素で、赤ちゃんの脳の発達や代謝に関わります。海藻、海産物、卵などに含まれます。日本の食事では海藻を食べる機会が多いため、通常の食事で摂れている方も多い栄養素です。

妊娠時期別に意識したい食事

妊娠初期

妊娠初期は、赤ちゃんの脳と神経の設計図がつくられる時期です。特に葉酸をしっかり意識しましょう。ほうれん草、ブロッコリー、納豆、卵、鮭などがおすすめです。つわりで食事が難しいときは、無理をせず、サプリの活用も医師に相談してみてください。

妊娠中期

妊娠中期は、赤ちゃんの脳細胞がぐんと増える時期です。DHA、鉄、ヨウ素、カルシウムを意識しましょう。青魚、海藻、小魚、豆類などを、毎日の食事に少しずつ取り入れるのがおすすめです。

妊娠後期

妊娠後期は、赤ちゃんの脳の仕上げが進む時期です。DHAと鉄に加えて、コリン、タンパク質、亜鉛も大切になります。卵、鶏肉、豆腐、ナッツ類、魚、豆類、海藻などを組み合わせて、出産と授乳に向けた体力づくりもしていきましょう。

ゆいクリニックでおすすめしている食事の基本

栄養素の名前を聞くと難しく感じるかもしれませんが、毎日の食事で大切にしたい基本はとてもシンプルです。まずは「玄米ごはん」と「煮干しだしの味噌汁」を食事の土台にしてみましょう。

玄米ごはん

玄米には、白米に比べてビタミンB群、ミネラル、食物繊維が多く含まれています。妊娠中は赤ちゃんの成長のためにたくさんの栄養が必要になるため、主食を玄米にするだけでも、毎日の栄養の底上げになります。

玄米が食べにくい方や消化が気になる方は、七分づき米や五分づき米から始めても大丈夫です。白米に近い食べやすさがありながら、胚芽の栄養を残すことができます。

煮干しだしの味噌汁

煮干しだしの味噌汁は、カルシウム、鉄、マグネシウムを補いやすい一品です。煮干しを粉にして丸ごと使うと、栄養を余すことなく摂ることができます。具には季節の野菜、海藻、豆腐などを入れると、1杯でバランスが整いやすくなります。

ゆいクリニックの1日の食事例

朝食は、生野菜、スムージー、玄米ごはん、お味噌汁、納豆、梅干し。生野菜とスムージーでフレッシュな栄養を、納豆と梅干しで発酵食品を取り入れます。

昼食は、蒸し魚をメインに、野菜サラダ、きのこの梅和え、茶碗蒸し、魚のあら汁など。魚、豆、きのこ、海藻を組み合わせることで、DHAやミネラルをバランスよく摂ることができます。

夕食は、鶏のうま煮、白和え、切干大根の福神漬け風、汁物など。動物性タンパク質と植物性食材を組み合わせ、体力づくりと腸内環境を整えることを意識します。

詳しい献立は、ゆいクリニックホームページの「献立一覧表」でもご覧いただけます。
ゆいクリニック献立・レシピ一覧はこちら

おすすめ献立3選

魚の煮つけ/沖縄もずくアーサの彩りご膳

魚の煮つけに豆腐といんげんを添えた献立です。青魚でDHAと良質なタンパク質を、豆腐で植物性タンパク質を補えます。もずくやアーサを組み合わせることで、ヨウ素、ミネラル、水溶性食物繊維も摂りやすくなります。

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豆カレー/和風福神漬けの彩りプレート

レンズ豆やミックスビーンズを使った豆カレーです。豆類には、葉酸、植物性鉄分、食物繊維が含まれます。お肉やお魚を使わなくても、豆と玄米ごはんを組み合わせることで、栄養をしっかり摂ることができます。

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梅だれ香る蒸し魚プレート

白身魚を蒸して、梅、生姜、大葉で香りづけした梅だれをかける献立です。蒸し料理なので油を使わず、魚のタンパク質をやさしく摂れます。つわりで食欲が落ちる時期や、夏バテ気味のときにも食べやすい一品です。

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妊娠中にできれば控えたい食品

妊娠中は、赤ちゃんの発達を支える食事を意識しながら、体に負担になりやすい食品を少しずつ減らしていくことも大切です。完全にゼロにする必要はありません。「できる範囲で減らす」ことから始めましょう。

  • 乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルトなど)
  • 小麦(パン・パスタ・うどん・ラーメンなど)
  • 精製糖質(白米・砂糖・お菓子・甘い飲み物など)
  • 食品添加物(加工食品・インスタント食品など)

食事を変えるときは、急にすべてをやめようとしなくても大丈夫です。まずは、主食を玄米や七分づき米にする、甘い飲み物を減らす、加工食品を減らすなど、できることから始めてみましょう。

今日からできる3つのこと

  • 主食を玄米ごはんにする。難しければ七分づき米から始める。
  • 煮干しだしの味噌汁を1日1杯取り入れる。
  • 乳製品・小麦・砂糖・食品添加物を、できる範囲で減らす。

必要に応じて、Folate、鉄、亜鉛、ビタミンB群などのサプリを活用することもあります。ただし、妊娠中の体調や栄養状態には個人差があります。サプリメントの選び方や量については、必ず医師に相談してください。

まとめ

妊娠中の食事は、お母さんの体を整えるだけでなく、赤ちゃんの脳や神経の発達を支える大切な土台になります。難しいことを一度に全部始める必要はありません。まずは、玄米ごはん、煮干しだしの味噌汁、青魚、豆類、野菜、海藻を少しずつ毎日の食事に取り入れてみましょう。

ゆいクリニックでは、産婦人科の通常診療に加えて、健康の5本柱(食事・運動・睡眠・体を温める・ストレス対策)の観点から、お母さんと赤ちゃんの健康をトータルでサポートしています。妊娠中の栄養や食事について気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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ご注意

本コラムでお伝えしている内容は、一般的な栄養情報です。個別の治療、サプリメントの選定、妊娠経過や体調に合わせた食事調整については、必ずかかりつけの医師にご相談ください。

沖縄市産婦人科ゆいクリニック
産婦人科医・島袋 史
https://www.yuiclinic.com/

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。